当初はもっと題名の通りシリアスにする予定でした。
前向きなカガリが好きだと思って書いていたらシリアスになるはずが明るくなりました;;
結構前から、アスランからカガリの呼び方が、ヒビキ→アスハに変わってました;;
すいません、正しくはヒビキです。一応直しましたが、まだありましたら報告するか笑ってスルーしてあげて下さい;;
「ザラ先生ッ!」
入ってきた副担任にカガリは嬉しそうに手を振る。
この間は呆れられてしまったけど・・。今日は、沢山の朗報があった。
「ヒビキ・・。」
どこか気まずそうな相手に構わずカガリは手を引き、ボックスへと座らせる。
少し狼狽えるザラ先生に、カガリはニカッと笑い報告した。
「あのな!バイト・・もう一個増やしたんだ!そしたら・・大学行けそうなんだ!!」
花が咲いたように笑うヒビキに、アスランも釣られて笑みが零れる。
良かった・・と純粋に笑顔になれた。
「そうか・・良かった、心配だったんだ。」
「心配してくれてありがとう、先生!」
えへへと首を傾げ笑う楽しそうなアスハ。良かったと、昔の笑顔に戻ったと・・アスランはその髪を撫でてやる。
ヒビキは兄が出来た感覚のようで、猫のように甘えてくれた。
一応注文をし、ヒビキと喋りながらご飯を食べる。
「クラスのみんなも・・やっと、元気が出てきたんだ。」
「そっか・・よかった。」
食べてる最中、学校の事で盛り上がる。
その中に・・カガリが一抹の寂しさを感じていたことに、アスランは気が付けないで居た。
「なぁ、先生?」
「ん?」
水色のスカートをギュッと握り、カガリはアスランを見上げる。
「・・私が・・ここで働いてること・・みんなに言わないでくれ。」
その、哀しそうな目に・・アスランは「分かってる」と優しく返す。
「でも、先生は沢山来てくれ!!」
打って変わって、楽しそうな目をするアスハ。
アスランも・・無理して笑う姿に、流石に・・淋しいんだなと、分かった。
・・・・ああ・・そうか。
・・この子はあの日から・・・ずっと淋いんだ。
何故今まで分からなかったのだろうか。
この子は・・人と違う道を歩く分、孤独で、難しくて・・淋しいんだ。
いや・・頭では、理解できていたが、・・この子自身の身になっては考えていなかった。
遊びたいときに遊べず・・家計のために仕事をして・・。
---------・・それを、責めてしかいない自分。
無性に自分に苛立って、アスランはもう一度、相手の金髪に触れる。
カガリはピクリと反応し、不思議そうにこちらを伺っていた。
「・・・ごめん・・な、ヒビキ・・。」
申し訳なくて・・謝ると、カガリはフッと笑いアスランを見る。
「・・ありがとう、先生。・・・先生は、兄貴みたいだな。」
そう言って・・席を立ったカガリをアスランは無意識のうちに追っていた。
「シン?」
『あ、姉ちゃん!・・どうしたの?俺もうバイト始まる・・。』
何処か焦ったようなシンに、カガリは悪いと謝ってから話を始める。
「シンばっかり働かせるの悪いから・・私も今度から夜バイトするな。」
シンは直ぐに「わかった」と言って切ってしまう。
カガリも内容を詮索されず、良かったと息をもらした。
「カガリ、バイト増やすの??」
「ああ・・。オーナーの系列の。」
ミーアに声を掛けられ答えると、ミーアはふぅんと首を傾げ「大変なのね」と気の毒そうに言われた。
大変・・と言えば大変だ。・・だが、これぐらい忙しくないと、両親のことで頭がいっぱいになってしまうのも事実。
傷が癒えてから・・両親のことを考えようとカガリは思う。
帰り・・カガリは本屋により有名な受験用の参考書を買っていた。
そして自分が行く大学を決めるために、ぶ厚い大学の説明書を読みあさる。
カガリは文系だ。だから・・数ⅠⅡABはほぼ習い終えたし・・社会の政経と世界史は大得意、英語も問題はない。
・・・だが・・。
「・・理科がなぁ・・。」
かろうじて出来るのは生物だ。だが・・理系自体が苦手なカガリにとって、数学もましてや範囲の終わっていない生物も大敵だ。
・・センターには使うし・・。二次試験はないだろうけど・・。
うぅ・・と頭を捻らせる。
取りあえず、英語の上級読解や文法、難関校に出る世界史・・等々を買い、カガリは店を出る。
好きこそモノの上手なれ・・っていうしな!と、カガリは上機嫌で帰り、久々の勉強に手を付けた。
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カガリって英語・政経・世界史が凄そうです。アスランは数学・物理・化学・英語が出来そう・・。
キラは物理数学が凄そう。ラクスは国語英語かな??
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