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※管理人のアスカガ妄想場。短編or続くか不明なものばかり;;続いたらサイトにもアップします。当然ですが無断転送一切禁止です。
まだちょっと続くかも。
「名前がない」 そう彼は私に言った。 銀鏡反応6 「・・アレックス・・って言うのは?」 「アレックス?」 抱き締めて数分・・いや十分は経っていただろう時に、彼は言った。 「俺には名前がない、いつもアスランと呼ばれるけど・・」 「名前がない・・?じゃあ、お前どうやって生活して・・」 「俺の世界はこの部屋と、このフロアだけ。・・別に無くてもやっていける。」 カガリは精神の専門家でも何でもなかったが、この言葉に「コイツはアスランなんだ」と思ってしまった。 コイツは、アスランのもう一つの人格なんだ。そう考えるのが一番しっくりきていた。 アスランはとても真面目で、女性関係も全くない。 けど、普通この年代の男子ならば女性に興味を持つのが当然で、何かアスランの中にフラストレーションが溜まっていたのかもしれない。 それにいつも誰にでも優しい、そしてどこか完璧主義のアスラン。 誰にも見せない心の疲れが、アスランとは真逆の性格のコイツを創った。 そう思うと、驚くほどすんなり相手が理解できた。 「うん、アレックスがいい。」 猫のようにカガリの首に擦り寄る。 ああ、こんな甘えたがりだったのかな、アスランは。 いつでもどこでも、彼よりしっかりしている人間なんていなかった。 だから、いつも誰かに頼られるアスラン。 ・・アスランだって、誰かに甘えたかったよな。 その綺麗な藍色の髪を、カガリは優しく撫でる。 アスラン・・いや、アレックスはもっと、と強請るようにカガリを強く抱きしめる。 「アレックス、ちょっと痛いぞ。」 そう言うと更に腕の力を強められ「うわっ」っとカガリが声を出す。 「ごめん、冗談。・・・怒るなよ?」 そう言って拗ねた子犬のようにカガリを見た。 それから、カガリとアレックスは度々その場所で会っていた。 アレックスは時々女の子を抱いていたから、カガリは少し不快だったが「やめろ」とは言わなかった。 第一女の子達は一人も嫌がっていないのだ。寧ろ喜んでいる。 当たり前か、学校一の美形アスラン・ザラに抱かれるんだから。 カガリはアスランのことがずっと好きだったが、自分の中でそれが友情なのか愛情なのか、ハッキリとは分からなかった。 初恋だったと思う。けれどそれは年月経て友情になった、と思いたかった。 片思いなんて辛いだけじゃないか。 それに相手は学校一のもて男。 しかもこの間キラと喋っていて「カガリは親友」という宣言を聞いたばかりだったし。 婚約なんてあってないものだと思った。 アスランがこれからの人生、自分をベストパートナーとして選ぶ訳がないからだ。 親に言われての結婚なんて、本当に形だけのモノ。 だから自分のアスランへの思いは、友情なんだ・・とカガリは思いこもうとしていた。 だから、アスランの中のもう一人であるアレックスも、カガリの中では親友なのだ。 「また変なことして。性病にかかっても知らないぞ。」 「大丈夫女子達がゴム持ってきてくれるから。」 「・・・はぁ、お前って奴は。」 今にも切れそうな小さな電灯の部屋でアレックスとカガリはお喋りを続ける。 時々アレックスが訳も分からずかなり不機嫌だったりするので、カガリも結構手を焼いた。 そんな日々が三ヶ月ほど続いた時、アレックスが一週間ほど毎日苛々してる時期があって、カガリが何を言っても聞いてくれず、カガリは困り果てた。 「もう、お前、何言ったら話してくれるんだよ・・睨まれたって分からないぞ・・?」 そうカガリが言うと、アレックスは怒った口調で話し出す。 「じゃあ聞くが、君は俺が他の女を抱いてもどうとも思わないのか?!」 「そんなんお前の勝手だろ?女の立場から言えばお前は最低だ!でもだからって私に止める権利なんて・・」 「俺は止めて欲しかった!」 「はぁ?」 そうカガリの頭にはてなが飛ぶ。 「カガリは俺のこと、好きじゃないのか?!」 「好きだぞ?嫌いな奴に毎日会いにくるかよ?!」 「・・だったら何で、"他の女なんか抱くな"って言ってくれないんだ?!」 「何分けの分かんないことで怒ってるんだよお前・・っ!」 「だから・・っ俺はカガリが好きなんだよ!!!!!」 その言葉に、カガリは一瞬固まる。 「いや、私もお前のこと好きだぞ?」 けど、いや、あれ?アレックスの言う好きって・・ 「俺はカガリを愛してるよ。だからもし、他の男と君が俺みたいな事してたら腸が煮えくりかえって、相手の男を殺してしまいそうなくらいだ。・・何でカガリは俺のこと好きなのに、そうならないんだ?なんで怒ってくれないんだ?!」 「へ?え・・?!お、お前・・・・」 「カガリは、俺のこと好きなんだろう・・?」 そう言って伸びてきた腕に身体を抱き締められる。 カガリはどうして良いか分からず目をパチパチとさせていた。 「・・・お前、さ・・」 「お前じゃない。」 「アレックス・・・!あのな・・」 「やだ、離さない。・・カガリは俺にこうされるの嫌なのか?・・俺のこと嫌いなのか?」 「嫌いな訳ないだろ・・っ!」 「じゃあ、好き?」 そう言って顔を覗き込むなんて卑怯だ。 「で、でも・・」 「カガリが好きなのは、俺じゃなくて"アスラン"なのか?・・・いいだろ、俺がアスランなんだから・・」 「え・・?」 「考えれば分かる。・・俺はアスラン・ザラなんだろ?・・どういう訳か解離して、アスランの二つ目の人格、それが俺、アレックスなんだろ?」 「う、うん・・・。」 アスランの腕の中で、カガリは返答する。 「ねぇ、カガリ。俺の恋人になって。・・君がいるなら他の女なんて一つもいらない・・。」 そう言われ、降りてきた唇を、カガリは嫌がることなく受け入れてしまった。 ++++ うーん思ったより終わりそうにないなww PR この記事にコメントする
Re:わわっ!?
個人的にアスランの中にはこんな奴が住んでると思うんですよ。真面目故に♪
アスランとカガリはこの間三ヶ月よく話している!という感じではないと思います。アスランがキラとのことを勘ぐったり、婚約云々を無駄に意識しまくってるので(笑) 多分時々フラッと話す程度の感じですかね? カガリは極力普通に接していたと思います。
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