忍者ブログ
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
フリーエリア
最新CM
[02/04 satoimo]
[01/31 NONAME]
[01/08 ぽこ]
[12/31 おしの]
[12/30 しろくま]
最新TB
プロフィール
HN:
ナツキ
HP:
性別:
女性
職業:
生徒
自己紹介:
アスカガ大好き。映画に向けて奮闘中・・。妄想癖有り。
動物占いはゾウ。
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
アクセス解析
忍者ブログ | [PR]
※管理人のアスカガ妄想場。短編or続くか不明なものばかり;;続いたらサイトにもアップします。当然ですが無断転送一切禁止です。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



実はこれも去年の夏~秋に書いたモノ;



喜ばなきゃ、とミーアは思う。

カガリに会えないから、という理由だとしても。


喜んで、笑顔をいっぱい見せて、いつか彼を喜ばせられる存在になりたい。




でも、アスランがこの頃、自分を抱きながら無意識にカガリの名前を呼ぶのだ。



苦しそうに。

切なそうに。

・・愛しそうに。

----こんな哀しい事って、ない。

今、彼と体を繋げているのは私なのに、



彼は私をカガリだと思おうとして居るんだから・・・。







それは習慣のようなモノで、アスランはミーアを抱いた。

ミーア以外にも抱く女が多々いるせいか、アスランの体はカガリを思い出せなくなりつつある。

同じようで、女の肌の質感や汗の匂いは全く違う。

まして、中の具合や締め付け方、感度はもっともっと違う。

無論アスランは、どれもカガリのが一番好きだった。・・愛しかった。

でも、もう思い出せないのだ。

「・・ッ・・・。」

哀しい。

「アスラン・・ッ!」

呼んで欲しいのは、お前の声じゃないんだ・・。



カガリの、あの少し低くて、優しい声で、呼んで欲しい。




カガリがいい。

カガリがいいんだ。





「・・・・・ッ・・!」

「・・・!」




驚いたのは、ミーアも同時だった。

「・・・、あ、アスラン。」

ミーアが必死にフォローを入れようとするのが分かる。

アスランは初めてのことに驚いたが、冷静に、真実を呟いた。

「・・この頃・・カガリの感覚が・・思い出せない・・。」

その言葉に、ミーアがどれほどのショックを受けるのか、アスランには分からなかっただろう。

"代わり"でも、甘んじようと、努力した・・愛し続けた、ミーアの心をアスランはいつも土足で踏み荒らす。

その傷すらも、ミーアには心地よく感じられることがあったけれど。


突発的な感情の起伏に、ミーアの理性の心は付いていけなかった。

「・・・会わなくなって・・随分経つ・・みたいじゃない。・・もう、別れたんじゃないの?」

ミーアの高い声にしては、低く、震えそうな声を抑えて言っていた。

「まさか。予定が合わないだけだ。」

そう、切なそうにアスランは小さな窓から見える月を見上げる。

ミーアの方には見向きもしない。




「-------------それ、自然消滅って、いうのよ。」





その言葉に、アスランはピクリと反応した。

月を見ていた、切なそうな・・また慈しむような目が、一瞬で鋭利な刃物の煌めきのような眼光に変わる。


「・・今日は、帰る。・・アスランこの頃お仕事忙しかったから、つかれちゃったんでしょ?たまにはゆっくり寝ないと、ね?」



そう辛うじて、ミーアは笑顔を作った。


「・・そんなわけ・・ない。」

一人きりになった部屋で、アスランは数回、そう呟いた。

「そんなわけ、ない。」

ベットで寝そべりながら、腕で両目を隠す。

恐ろしいほどの虚無感。




「カガリ」




好きだよ。

「俺はカガリだけが、好きだ。」

何度もそう言ってきたではないか。

カガリだってそれに答えてくれたじゃないか。



「・・・。」




少し拗ねてるのかもしれない・・。この頃殆ど会えないのは大抵が俺のせいだ。

ヤキモチ焼きの彼女のことだ。ドラマのシーンで幾度もキスをする俺に腹を立てたのかも・・。



「・・・・・。」




"自然消滅"








「--------・・・。」




"随分会ってないんでしょ?"


「・・五月蝿い。」


"僕が仮に君の彼女だったら、別れるよ。"


「・・・・五月蝿い・・!」


"・・・・・君のこと嫌いになるよ。"










「お前にカガリの何が分かる・・ッ!!!」










気が付いたら、近くにあった花瓶を花ごと壁に叩き付けていた。

造花の薔薇がパタリと床に落ちる。

「・・・・・・・ッ・・。」

何がなんでもカガリに会わなくては、

会って、抱きしめて、ベットに縫いつけたい。

好きだと言いたい。

好きだと言ってほしい。

咄嗟に携帯を出す。

だがそれは機能することなくアスランの掌に収まった。




"カガリは電話に出ない。"


"メールも返さない。"






それがどれだけ、この絶望的な状況の根拠になるのか、アスランは理解したくなかった。

今、これほど苦しいのに、今すぐ会いたいのに、カガリはそれには答えてくれない。

そう頭で分かることが哀しい。




それが、この状況を、肯定するから。




だが、それでも、アスランの脳は正常に、この状況を呑み込まない。




はじき出された真実が、アスランにとってとても不合理で、不条理でありすぎて、恐ろしくて、理解できなかった。


 








++++++++++++++++
やああああああああああああっとアスランの立場が辛くなってきた←
待たせてしまってごめんなさい。この後の展開を考え倦ねていたもので(;´д`)ノ
PR


この記事にコメントする
HN:
TITLE:
COLOR:
MAIL:
URL:
COMMENT:
PASS:
どきどきです。
この後の展開が楽しみです☆
まな 2009/04/07(Tue) 15:07 *edit
Re:どきどきです。
はい♪楽しみにしていて下さい!
ナツキ 2009/04/07 21:38
続きが楽しみです!
はじめまして、今晩は。このお話大好きでなので、続きが読めて嬉しいです!今後のアスラン後悔話が、とっても楽しみです!反省して反省して反省して反省して~、とことん反省するアスラン希望です!
りん 2009/04/07(Tue) 19:01 *edit
Re:続きが楽しみです!
この話のアスランは性格が結構宜しくないので、今後の展開も一筋縄ではいかないかもですが、また読んでくださると嬉しいです!
ナツキ 2009/04/07 21:39
受験、お疲れ様でした!
やっと!アスランが少しずつ異変に気づきだしましたね。でも、まだまだその異変を信じたくない故に、目の前の状況から目を背けてはいるようですが…。アスランには、もっともっと苦しんで苦しんで!最後はめちゃめちゃ後悔して反省してほしいです。初恋~のアスランは歪んだ性格なので、発想や行動が想像できません。どんな展開になるのかとても楽しみです。
ミホ 2009/04/07(Tue) 22:26 *edit
Re:受験、お疲れ様でした!
管理人もこのアスランの行動は読めません;;
ただカガリを愛してることには変わらないし、根が悪い奴ではないははず(ぇ
なので、何とかなると信じて書いてます。

受験無事終わりました♪わざわざありがとうございます!
ナツキ 2009/04/08 17:29
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:

Powered by 忍者ブログ  Design by まめの
Copyright c [ 姫至上主義小説 ] All Rights Reserved.
http://bibaaclovelove.blog.shinobi.jp/