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※管理人のアスカガ妄想場。短編or続くか不明なものばかり;;続いたらサイトにもアップします。当然ですが無断転送一切禁止です。
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古典の時間バクスイ。御陰で蜻蛉日記の訳聞き飛ばしました;;だって二時間目体育でバスケだったんだもん!!
体育館ではめちゃめちゃファイターなので、余裕で5ファール。審判がやる気なかったから一度も取られませんでしたが・・;;バスケ楽しいけど疲れます。今日もその疲れが・・・;;

私も小説内で歌の一つでも読めればいいのですが、活用形などなど、理系の私には理解ができませんでした!
スイマセン、理系なのに小説サイト持ったりして・・orz

自分なりに頑張ります;;(´・ω・`)



閉められる門の音を聞きながら、アスランはその封を見て・・頭を石で殴られたような感覚に陥る。

"さようなら"

そう、達筆な文字で書かれた平仮名が、アスランの心を焦らせていた。


「・・・」

ゆっくりと、ゆっくりと、その文をアスランは端から端まで見る。
最初は「元気か?」などの文章から、次第に・・冷たい文へと変わっていく。

そして最後に一言だけ、「もう貴方とは会えません。」と、ハッキリと書かれていた。

「・・・くそ・・。」

握りしめたくなる文を、潰さないようにアスランは封へと戻し裾へと入れる。
にわかに、アスランの瞳には涙が浮かんでいた。

それから、一週間ほど経って・・マーナはコソコソとカガリに耳打ちをする。

「この頃・・カガリ様を見る方、お増えになりましたね。」
「何となく、気が付いてたけど・・。」
「やはり、あの方とは破談にされて正解でした。カガリ様はまだ、若いですから・・本気で愛してくれる方は沢山いらっしゃいますわ。」
「・・・。」

沢山なんて要らないんだ。

「カガリ様?」
「・・いや・・ごめん。気分が悪い。・・・一人にしてもらえないか・・。」
「お茶持ってきましょうか?」
「・・いい。少し寝れば楽になると思う。」

パタンと襖を閉め、出ていったマーナを見届け・・カガリは縁側の障子を閉めて箪笥から愛用の服を取り出す。
女物ではない・・男物のそれに素早く着替え、カガリは馬屋へと駆けた。

「・・ご無沙汰だったな・・暁。」
愛馬の頬を撫でれば嬉しそうに目を細められ、カガリはそれに跨りいつもの散歩へと出かける。
アスランと結婚してからは・・・一度もこうやってはいられなかったけど・・。

・・・そうだよな。
結婚することが全て良いことでもない。
こうやって・・自由に過ごす時間は失われるのだから。

そう、哀しくなった気持ちに封をして、カガリは勢いよく山を駆けた。
帰る途中・・・ふと、アイツと始めて逢った河原が目に付く。
そう思ったら降りていて、馬を引きその河原へと腰掛けた。

「・・ここは・・綺麗な場所だ。」

胸の当たりが重くて苦しくて、カガリは心臓を抑える。
終わったことだと言い聞かせ、大きく息を吸った。

だが・・ピタリと、その息は止まる。

「・・隣り・・いいか?」

聞き慣れたその声で。


「・・・久しぶり・・だな。」
「ああ・・。」

曖昧な返事を返し、カガリは相手を見ないように俯く。

「・・相変わらず・・乗馬、好きなんだな。」
「・・まあな。」

相手は、極度に俯いた自分を見て・・顔を近づけてくる。
カガリは耐えられなくなり座り込んだ相手の逆を行くように立ち上がった。

「ごめん。用事があるから・・かえ」
「何よりも、馬が好き?」

帰る・・と言おうとすると、相手の声に憚られカガリは眉間にしわを寄せる。

「・・・何よりも、かは分からないが・・嫌なこと忘れられるから・・好きだぞ。」

この瞬間だけは、何も考えなくて良い。
だから・・好きだ。

「・・・嫌な事って・・?」

詮索するように、聞いてくる相手に苛立つ。
もう話したくないのだ、こっちは。

「悪い。急ぐんだ。」
「また会える?・・いつ、会える?」

袴を引かれ、カガリは相手を見る。
相手の瞳に・・嫌なほど自分が写っていた。

もしかして・・コイツ。

私が・・カガリだって、知ってるのか?

そう一瞬思考が過ぎったが、どちらにせよ・・どうでもいい事だと思う。

「・・もう、此処には来ない。」

・・・お前とは二度と会わないよ。

「・・・っ・・君は・・。」

何で、

「・・・俺の何が、そんなに気に入らなかったんだ?!」

急に、強く足首を強く引かれたと思ったら、草原が、目の前いっぱいに広がった。
咄嗟に出た掌に、鈍い痛みが生じる。

「・・・・カガリ・・!」

やっぱり知っていたんだと。カガリは思う。

耳元に掛かる、アスランの荒れた息に、カガリにはどうしようもなく涙が溢れた。

「・・・お前なんか・・他の女のところに行けばいいんだ!!私に触るなッ・・!!!!」
精一杯の虚勢を、アスランにたたきつけ、涙が零れた琥珀色の瞳は相手を強く睨みつける。
アスランは一瞬、酷く困惑した後・・カガリの顎を強く親指で支えた。

「・・・君の口からは・・そんな言葉しか、聞けないのか・・・・?」

相手も、泣きそうで、何故か何てカガリには分かるはずがなくて。

「悪かったな!!馬で外出するような女だ!そんなのが丁重で、麗らかな言葉、吐けるわけがない!!!!」
お前みたいな、男には、最初から私のような女がつりあうはずがないのだ。

「俺が・・言いたいのは、そんなことじゃない・・っ。」
眉間にしわが寄って・・眉毛が八の字に曲がる。
ぽたりと・・彼女の美しい顔に自分の涙が流れていた。
あぁ、なんて自分は情けないんだろうか。

「・・・嫌い・・でも、良いんだ・・。でも・・、何が悪かったんだ?・・・カガリ。」

違うよ。

本当は嫌って欲しくなんてないんだ。

けど・・君は。

君は・・。

「何って・・・それは・・お前が・・っ・・。」

「・・・俺のこと、最初から好きじゃなかった?」
「え?」
「だってそうだろう・・。」
「何・・人のせいにして・・」
「・・君は一度だって・・」

好きだと。

「愛してると・・嘘でも、言ってくれなかった・・っ・・。」

どんなに愛の言葉を言ってもはぐらかされて
抱きしめても、その先にはいけなくて。
勇気がなくて。
君に嫌われてると分かっていたから。

これ以上嫌われたくなかったから。

それでも・・

「愛して欲しかった・・。」

君は知らないだろう。

ずっと、ずっと、君を見ていたこと。

何度も垣根から、見てたこと。

他の男に取られたくなくて・・君の特別になりたくて。
馬屋に向かった君をまさかと思って追いかけたら・・。

・・・此処で、初めて・・言葉を交わせた。

日が沈みだして、相手を引き止めるのが悪い気がして・・夢のような時間に終止符をうったとき・・君が・・。

カガリが、切なそうな瞳をしてくれていた事が、どんなに嬉しかったか。
自分ひとりの思い上がりではないと分かって・・。

結婚を結ぶ時、嬉しいと君に言ってもらえて、明日死んでも良いとおもった。

でも・・。

「君は・・」

俺の気持ちをはぐらかして。

「・・俺は・・・。」

俺を愛して欲しくて。

「・・・君が好きなんだ・・。」

駆け引きをした。

会わない間、君の中で・・俺の存在に意義を見出してもらいたかった。
なのに・・・。

・・やっぱり。

「・・・君は俺のこと、嫌い・・なんだよな・・。」

あんな手紙を貰って、一方的に・・別れられた。

その日からまた・・カガリの家の周りには男が群がっていて・・酷く嫉妬をした。
カガリは・・俺のモノなのに・・。

でも・・直ぐに、その考えは違うと思い至ってしまう。
別にカガリとは身体の契りを交わしたわけではない。
ただ・・友人のように笑いあって・・歌を読み・・はぐらかされ・・。
・・・・・・・・・嫌われた・・。

此処にいる男の誰よりも、自分はカガリに嫌われているのだと、気が付いてしまった。

背中からアスランに抱きしめられ、下には芝生が広がる。
アスランの訳のわからない言い分。
でも、自分の背で泣く男に、カガリはどうしていいのか分からない衝動に駆られた。

「被害者・・ぶるなよ・・ッ・・!お前、他に通う女がいるんだろ!?私なんて・・」
「・・俺を馬鹿にするのも言い加減にしろよ・・。」
弱々しく、でも、威厳のある声で言われカガリはひゅっと息を呑む。
「・・カガリ以外・・いるはず、ないだろう・・。」
「だ・・、だって、お前・・一緒に住みたいって、他の女に・・、だから・・私・・っ・・」

一緒に住みたい・・。

・・・・・あぁ・・。

「・・・カガリ宛の手紙だ。・・・勇気がなくて・・渡せなかった。」
「はぁ?!だって・・一ヶ月前の・・」

「・・・渡して、嫌われるのが嫌だった。気持ち悪がられるのも・・嫌で・・。でも捨てられなかった。」

本当の気持ちだから・・。

「俺はずっとカガリに触れたかった・・。出逢って・・君を・・知れば、知るほど・・。」

「・・な・・!!嘘だろ・・私・・てっきり違う女に・・。何であんな場所に・・!」

「・・知ってもらいたかったんだ・・。俺からの歌を・・読み返してくれるなら・・・・カガリが、俺のこと好きになってくれた時だと思ったから。」

「お前・・っ!!」


大人しく、地に伏せていたカガリは急に立ち上がりアスランを振り払う。
アスランは驚いて、行かないようにとカガリの手を掴んだ。

「私が・・どんな思いで・・いたかなんて・・知らないんだろ?!」

クシャクシャに歪む顔が、恨めしく・・カガリの視界は随分とぼやけている。

「お前が・・来なくて、嫌われたと・・馬鹿みたいに勘違いして・・!!」

「大体お前・・積極的過ぎて、恥ずかしくて・・・好きだって・・言えるわけがないだろう!!!!」

滝のように出てきた涙を拭い、それでも止まらなくてカガリは大声で叫ぶ。

「寂しかったんだからな!!!!お前に捨てられたって・・・・私・・ッ!!!」


嗚咽を漏らすカガリに、アスランは自分自身の涙を拭いて、カガリを優しく抱きしめる。
カガリはハッとしてアスランを見あげた。

「・・・ごめんな・・カガリ。」

ぽとりと、カガリの中にアスランの優しい言葉が落ちる。
カガリにだって分かっていた、自分達は両方勘違いして、互いを傷つけあっていたこと。
でも、当然かもしれないけど・・。

カガリにとっては、自分の傷の方が痛く感じて。

本当は、アスランも同じはずなのに。

"ごめん"って・・。


「アスラン・・っ・・ごめん・・なッ・・ひっく・・ぅ・・・。」

自分の、痛みばかりで、ごめんなさいと。
本当は・・。

「アスランが・・傷ついて・・長い間・・・・なのに・・・っぅ・・ふ・・ぅっ・・。」

「・・カガリ。」

「アスランの事・・好きだ・・私を置いてくな・・っ・・。」

こんな可愛くない言い方しか出来ない。


暖かい指先が、頬に当たったと思えば・・次には柔らかいものが自分の唇へと当たる。

「・・っん・・。」

優しい感覚が口内を占め、それはパッと離されてしまう。

「・・続きは・・・カガリの家で、な?」

今までにない、嬉しそうな笑みをしたアスランがいて・・カガリはまた泣きそうになりながら頷く。

アスランもいたわる様にカガリの涙を拭き・・お互いの愛馬で、屋敷へと馬を歩かせた。

 


++++++++++
長ッ!!!めちゃ長いです;;すいません。でも後編で終わらせたかったデス。何の為の後編か分からなくなるので・・;;
アスランは文章が苦手なわけではなく、カガリとアスランとの中に大きな食い違いがあったため、手紙の内容が理解できなかったと思います。

ついでに、本当の蜻蛉日記は、夫は新しい妻を作り主人公と息子を置き去りにします。
後主人公は出家。というのが本当の物蜻蛉日記。

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アスランの真意わかりました!
互いを想い合う故にすれ違う二人に切なくなりました!アスランは三日通わない事の重要性に気付かずに、カガリの気を引こうとしたから、カガリは恥ずかしくて気持ちを言えなかったからすれ違ったんですよね!すごく心境がわかって切なくなりました!二人が幸せになれて良かったです!
蜻蛉日記って本当はひどい夫の話なんですね。私はナツキ様の書いたアスカガ版蜻蛉日記の方が好きです!
『』 2007/02/11(Sun) 16:07 *edit
Re:アスランの真意わかりました!
アスカガはハッピーエンドで終わらないと、管理人が書きながら号泣します(汗)やっぱりアスカガは愛し合うのが当然(笑)なので!!
本当の蜻蛉日記の夫はかなり酷くて最悪です;;アスランが夫で、カガリが妻なら、そんなことにはならないのに!!と、思った結果がこの小説に現れました(笑)
ナツキ 2007/02/11 16:49
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