学園アリスの主人公蜜柑がとっても可愛いと思います(笑)NHKで放送してたのに・・終わってしまって残念。
また復活すると良いなぁ・・。
「ねぇ、カガリ。ウズミさんから僕に・・言づて、無かった?」
静まりかえった部屋。女子寮のハズなのにキラはそこにいる。
埃臭く・・夕焼けの光が入っているのも乏しい部屋。
「・・・好きにしろって。・・この学園で感じたこと、良いこと悪いこと全て、ちゃんと受け止めろって。」
私にも言われた言葉。
お父様は・・。
「・・・何、させたいんだろうね。」
「・・何もしなくて良いのかもな。」
「・・・・・・時が来るのを待て・・・、って事?」
「・・---キラ。」
少し・・呆れたように、カガリは息を呑んでから声を出す。
「お父様はな、自由にしてくれって・・言ってるんだ。」
「・・・・、ホント?」
「ああ・・。」
自分で聞いて、学んで、感じて。
「私達が決める・・・、お父様は、それでいいと仰ってる。」
「・・自分で決める・・か、僕は・・決められてる方が楽だよ。」
「まぁな。」
あーあ、とキラは髪を掻きカガリの埃臭い部屋から出ていく。
「カガリ、この部屋換気すべきだよ・・、酷い。」
「分かってるよ!じゃあな!」
最後はいつものように笑い・・手を振って見送った。
キラの言いたいことはもっともだ。
・・・お父様。
・・・・・-----私は、どうすればいいんだ・・・?
「おはようございます、カガリさん。」
「おはよ、ラクス・・食堂一緒に行ってもいいか?」
「ええ!私もそうしたいと思ってましたの。」
華のように可憐なラクスに、カガリも優しい笑みを向ける。
・・・難しいことを考えるのは止めよう。・・・今は、学園生活を楽しみ、のびのびとすることだけ考えればいい。
「おはよ!カガリ、ラクス!」
「おはよ!キラ、アスラン!!」
「・・おはよう。」
「お早うございますわ。」
四人で食堂に行き・・同じクラスの奴らに少々睨まれながら席へと着く。
「私のご飯、凄い質素だな・・。」
朝ご飯はお米・・・と、何も入っていない味噌汁。
キラのはまだ、海苔と醤油・・味噌汁の中にはもやしと油揚げが入っている。
アスランとラクスは炊きたてのご飯に納豆、卵・・味噌汁はアサリだし、サラダと鮭が付いている。
「朝からこんなに食べられませんのに・・。」
「じゃあ何かくれよ!」
カガリがねだるとラクスは快くタマゴと鮭半分を分けてくれる。
「えー!カガリばっかりずるい!!アスラン、僕に・・」
「俺は男で育ち盛りなんだ!お代わりしろよご飯・・。」
「僕シングルだからご飯お代わり禁止なの!!」
ぶーぶーとブー垂れるキラにアスランは溜息をつく。
「・・・っていうかさ、ご飯も星階級に関係してるんだな・・。」
はぁっと溜息をついたカガリにラクスは「これからは私のを差し上げますわ」と優しく笑った。
四人で中等部の校舎に向かう途中、アスランがシードの話をし出す。
「カガリがココに来たって事は・・何かしら、能力があるんだよな?」
その問いに・・カガリは腕を組み悩んで見せた。
「私の一族はさ、代々何かしらシードがあるんだよ・・。キラもそうだろ?でも、私は見つかってないんだ。」
「ですから・・・この間あんな事を・・。」
「ああ、力さえ確認されなきゃ私は家に帰れるし・・願ったり叶ったりなんだよなぁ~。」
そう笑うカガリにキラは「えーー!!」と声をあげる。
「困るッ!!カガリが帰ったら僕が困る!!」
「仕方ないだろ?無かったら。あったら大人しくここに居留まるさ。」
そう笑うカガリが・・その力を見つけたがっていないのは一目瞭然で・・。
キラは一抹の不安を覚える。
アスランとは仲が良い・・ラクスとも、他の女子ともキラは仲良しだ。
・・・だけど、
「ねぇ、今日から僕等でカガリの能力探ししようよ!」
「あら、名案ですわ。」
やっと会えた姉、一番信用できる親族と離れたくはない。
そう・・キラは単純に思っていた。
「HRを始めます・・今日は・・」
今は夏休み直前・・。文化祭まではまだ遠いし、何もやることのない期間。
楽と言ってしまえば楽だが・・退屈極まりないとキラは溜息をつく。
「そうそう、キラ君、アスラン君、ラクスさんは・・カガリさんの能力を探して欲しいのよ。」
HR中唐突に言われ、カガリは眉間にしわを寄せた。
「能力別クラスの授業は休んで良いから、その代わり・・お願いね。」
貴方達仲が良いようだから。と爽やかに笑い、先生は去ってしまう。
アスランは好都合だと、横目でカガリを見て思った。
キラの姉だから・・かも、しれないが・・・。自分はカガリに興味がある。
・・・ラクスもクスリと笑ってカガリを見ていた。
「あぁ!もう、別に私は能力なんて・・。」
見つからなくても良いのに。
「酷いよカガリ、折角弟にあったのに・・。」
キラは何処か目的を遂行するためには何かを厭わない性格がある。
こうやって痛いところをついてきて・・とカガリは眉間の皺が深まった。
「そうですわよ、カガリさん。私も折角知り合えたカガリさんともっと仲良くしたいですわ。」
「ラクスまで・・。」
ぷぅっと膨れるカガリにアスランは可愛いなと心の中で呟いた。
「ともかく・・シードが操れない者が無意識でそれを発動させるのは・・やっぱり危機的状況を作らないと・・。」
「危機って・・・何すれば良いんだよ・・。」
イヤだといわんばかりのカガリにアスランは溜息をつき、例えば・・とカガリの口と鼻を塞ぐ。
「○×△■□◇@*;+ッ!!!!」
カガリは声にならない声をあげ、アスランをドンドンと叩いた。
するとパッとアスランの手が放れる。
「こいうのとか。」
「殺す気か!?」
ゼーハーするカガリにラクスは笑い、人差し指を立てて提案する。
「郊外の森に行くのはどうでしょうか?」
その・・提案に、キラとアスランは「きついことを・・」と息を呑んだ。
「・・なんだ、普通の森じゃないか。」
「・・・しばらく行けば・・・分かるよねぇ?アスラン。」
「そう・・だな、俺が作ったメカ・・見張りようの貸すよ。もしもの時はちゃんと守ってくれる。」
何処か気の毒そうな二人にカガリは?を飛ばし、ラクスは「いってらっしゃいな」と笑顔で手を振る。
++++++
可愛い子には旅をさせろ・・ってヤツです。ラクスは別にカガリが嫌いなんじゃありません。
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