大学が終わり・・いつものようにバイト先へと向かう途中、見慣れた後ろ姿を見た。
直ぐにキラだとわかり、カガリは駆け寄る。
「キラ!」
「カガリっ!」
途中まで・・二人一緒に帰り、手を振って別れた。
キラもどうやらこの後バイトらしい。・・・何でもアルバイトなのに、正社員級の給料を貰っていると言うから驚きだ。さすがキラ・・IT関係が尋常ではなく天才的だ。
「みんな凄いのになぁ・・。」
自分一人取り残されたようで何だか悔しい。
自分だって・・人並み以上に努力して、法学部に入ったのだ。
でも、やっぱり・・アスランやキラはもっともっと高いところにいる。
「くそ・・。」
自分も頑張らねばと焦る気持ち。そんな湿気た顔のまま居酒屋へと入った。
「ん?どうした嬢ちゃん。」
「ん~・・みんな凄いのに私は・・って思ってさ。」
心配そうに聞いてきたムウさんにカガリは自分の心境を語る。
勉強・将来・・・才能。
「まー・・人それぞれだし、良いんじゃないか?」
「・・そうなんだけどさ・・、みんな凄いから・・。」
ムウからしてみれば、自分の考えとは思ってもみない事で悩んでいたカガリに安堵を覚える。
どうやらアイツはまだ嬢ちゃんまで毒牙に掛けてはないらしいと潔く理解できた。
「大丈夫だ、嬢ちゃんは絶対大物になる!俺が保証するさ。」
「ホントか?ありがとうなっ!!」
少し元気を取り戻したように笑うカガリに、ムウさんは晴れやかな笑みを送り、仕事へと戻る。
すると・・直ぐにノックが聞こえカガは「まだ営業してないんですけど・・」と扉を開けた。
「アスランっ!」
「カガリ、今日は居たんだな・・。」
通称メロメロマスク(名付け親ムウ)の笑みを浮かべ、入ってきたアスランにムウは睨みを利かせる。
それをしってか、アスランは堂々とカガリの耳元で何かを囁く。
「うわっ!耳、くすぐったい!!!」
「へぇ、カガリ耳弱いんだ・・。」
狼に狙われたウサギにしか見えないその状況に、ムウは咳払いをする。
「おいおい、今はバイト時間だぞ?君も・・まだ営業前だから、後にしてくれないか?」
「あ、カガリ。俺今休憩時間なんだけど・・もう、行かないとならないから、また今度な。」
「次は営業時間にこいよ。」
今のアスランを何とも思わないように手を振るカガリに、ムウはある意味安心を覚え再び調理場へと戻った。
「あの店主、本気でうざいな・・・。」
-------いっそどうにかしてやろうと思う。
今までも自分に面と向かって対立してくるヤツはごまんと居た。
だが、自分は一度だって負けてはいない。
金・人脈・・全てを使って叩き落とす。
今時交通事故なんて、金の一つを動かせば容易に出来るのだから。
そう人としてあらぬ感情があることに、アスラン自身まだ気が付いてはいない。
「やっぱ・・アイツ変わったよな・・。」
耳元で息を掛けるようなことをするようなヤツじゃなかった。
もっと・・笑い方が優しかった。
・・・・・・・・・言葉に、棘があるんだ・・今のアイツには・・。
幼なじみの変わりっぷりに、カガリは何だか泣けてくる。
「・・・・?嬢ちゃん??」
「おっさん・・あのな・・」
昔はあんなヤツじゃなかったと、
もっともっと優しかったんだと。
ムウさんにも分かって欲しかった。
「・・・へー・・。そうなのか・・。アイツがねぇ・・。」
「・・きっと、芸能界が辛くて・・冷たくなったのかもしれない・・。」
そう考えたカガリは、どうにかしてアスランを昔のように戻せないかと考える。
今のアスランは・・正直・・・苦手だ。
いや・・アスランが今のままが良いなら・・何もしない・・けど。
グルグルと考えた末、やはりお節介の性格からか・・カガリはアスランと腹を割って離したいと思っていた。
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アスカガ・・・・?まぁアスカガw
うーんプチ鬼畜を入れたいのですが、どうだろう・・。
っていうか此処アダルト禁止なんですよ。でも一体何からアダルトかが問題じゃないですか・・(切実)
文章だって私じゃ鬼畜って言っても生々しいモノは掛けないし、ましてやアダルトと呼ばれるものには遠く及ばない気がするのですが・・orz平気ですかね・・・・?
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