※管理人のアスカガ妄想場。短編or続くか不明なものばかり;;続いたらサイトにもアップします。当然ですが無断転送一切禁止です。
触れては終わりと
あの夏の期待を背に 仰いだら。 【東京事変】修羅場 って感じの内容ですorz 「あす・・」 出そうになった言葉を、カガリはどうしてか呑み込んでしまう。 アスランは不思議そうに傾げながら、サングラスを外した。 そして出来上がっている夕食を見てまた、嬉しそうな笑みを零す。 その優しい顔に、カガリは安心した。 けれど、いざ切り出そうと思うと切り出せず、カガリは食事中ずっと黙ったままだった。 それに痺れを切らすのは、当然アスランである。 「・・どうかしたのか?」 「い、いや・・・、その。」 目をそらしたカガリに、アスランは眉を顰め、カガリは顔を上げられず、また黙る。 それに堪えきれず、カガリは立ち上がり、食器を下げようとキッチンへ向かった。 思いっきり不機嫌になってしまったアスランに、カガリは内心恐怖を抱く。 アスランが不機嫌になるほど、恐ろしいことは他にないのだ。
冷ややかかつ低音に言われ、カガリの背筋が凍る。 自分がしようとした質問をされたからではなく、アスランの嫉妬深さが恐いからだ。 「まさか・・-。」と小さく返し振り返ると、もうそこにアスランが居て、カガリは固まるしかない。 「ふぅん。・・じゃあ何で、こんなに怯えてるの?」 「だ・・だって、お前が・・恐いから・・」 「何で?・・やましいことしてないのに、恐いのか?」 クイッと顎を引き上げられ、翡翠の、宝石のような、そして今は酷く冷たい目線からカガリは目が反らせなくて 「アスランは、他の人と・・・」 と、小さな声で音を漏らしてしまった。 「・・俺?」 「噂・・なんて、信じるの馬鹿だけど・・そう、合宿の友達から・・聞いたから・・」 そう、何とか伝えると、アスランは「それで食事中話さなかったのか?」と聞く。 「うん、・・聞いて良いのか、悪いのか、分からなくて・・」 アスランの手がスルリと離れ、背を向けられる。 そして堪えるような笑い声が聞こえた。 「な・・っ、なんだよ!」 「いや・・、カガリが嫉妬してくれてると思って・・。つい、嬉しくて。」 その言葉に、カガリは酷く安心していた。 笑い飛ばせるような事。その程度の事であって、全然不安がる必要なんて無かったんだ。 そう思えた瞬間、何だか、今まで考えていた事が馬鹿みたいに思えて・・・・--------- 「本当か、嘘か、知りたい?」
酷く残酷な笑顔をしてカガリを見ていた。 サァと、全身から血の気が引くのが自分でも分かる。 「・・・嘘、だろ?」 そう、声が震えないように、カガリは乾いた笑顔で聞いた。
無邪気な、笑顔の口から出た答えは
「本当、だよ。」
それか彼なんだと、認めようと思った。 拒絶したくなかった。
「嬉しいな、カガリがそんなにショック受けてくれて。」 蹲ったカガリを上から抱きしめて、アスランは嬉しそうに言う。 「俺ばっかり好きなんだと思ってた。」 いつものように、アスランはカガリの髪にキスをしながら、 いつものように、笑いながら 「カガリ、好きだよ。」
---ああ。 カガリは、息も出来ないほどの、苦しさと、真上から注がれる毒のような言葉に涙が流れた。 この人の好きは、「これ」なんだ。 「酷く歪んだ、自己中心的な愛」なんだ。 私は それを好きだなんて、言えない。 そんな心を持つ人間を、好きだなんて、思えない。
「本命はカガリだぞ?当たり前だけど・・君に並ぶ女はいないんだ。」
単純さ?それとも、家事をしてくれる都合の良さ? 分からない。
「え?」 酷い、とカガリは口に出そうとしたが、声が出てくれない。 涙も、出なくなって、胸と咽にナイフが刺さるような痛みだけが続いていた。
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こんばんは
相変わらず初恋は2度目面白いです。
カガリがアスランを一度捨てて(笑)、アスランが後悔しまくるところを見てみたい。 でも一番可哀想なのカガリなんですけどね…。 その分アスランには挽回してもらえるようにがんばってもらわないとですね。 続きも楽しみにしています。 Re:こんばんは
アスランが改心する日がいつになるのか・・・。(汗
でも管理人もカガリが可哀想すぎるので、アスランにこれから踏ん張ってもらいたいです。 楽しみだと言っていただけて光栄です!これからもどうぞみてやって下さい。
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