艶やかに鳴く声に・・・・アスランは何度も、これがカガリであればいいのにと思った。
いつの間にか朝になりアスランはシャワーを浴びにベットから起きあがる。
当然隣には裸体のミーアが居て、それをチラリと目で確認してからシャワーへ向かった。
グラビアだけあり、ミーアの豊満な体は魅力的で・・・男としてとても燻られる。
だが・・それでも、相手がカガリであればいいと思ってしまう。
アスランが行ったのを確認してから、ミーア上半身を起こした。
「もう・・シャワーくらい一緒に浴びてくれてもいいのに。」
アスランには言えるわけがないが、ミーアはそう言ってむくれる。
言ってしまえば二度と一緒には過ごせないような気がしていた。
「でも・・昨日のアスラン・・ちょっと上の空だったし・・。」
やっぱり彼女が出来ちゃったから・・・。
そう思ってはみるものの。
「・・・あれ?まだ別れてないの?」
そう・・思った疑問を口から出してしまった。
「アスラン、仕事忙しかったみたいだな。」
「ああ・・。」
お疲れさま・・と笑ってくれるカガリに、アスランは自分でも驚くほど素直に甘え頭を彼女の肩へと下ろす。
「わわっ。」と一瞬カガリがたじろぎ耳が赤くなったが直ぐに頭を抱え込み受け入れてくれた。
細い指先がアスランの藍色の髪を撫でる。
気持ち良い。
そうアスランは目を瞑る。
「カガリに会いたかった。」
「・・・・私もだ。」
頬をアスランの髪に寄せカガリは少し恥ずかしいのか小さい声でそう返してくれる。
自分だけではなくて相手も、悲しんでいたんだと思うとアスランは安心した。
ソファーへと場所を移し、アスランはカガリを自分の足の間に据わらせ後ろから包むように抱きしめる。
「・・ほんとに疲れたみたいだな・・。大丈夫か・・?」
心配そうにカガリがこちらを向き、アスランの手を解いて向かい合うようになってからアスランの頭を自分の胸へとしまい込んだ。
「よしよし。」
そうカガリが言う声が聞こえアスランは顔に感じる柔らかさと、撫でる指、声に目を閉じる。
アスランもカガリの背へと手を回し、それから数分経たないうちにカガリは覗き込むようにアスランの顔を確認した。
「ごめん、苦しかったか?」
「・・いや・・。」
もっと。と強請るようにアスランはもう一度カガリの胸へと顔を埋める。
言いようのない安心感に、包まれる気がして・・。カガリも突然甘えだしたアスランに嬉しくなりもう一度優しく抱きしめた。
「な?疲れたんなら、マッサージしやるよ!」
「え?」
ほら、早く横になれ!と頭をポンッとやられ、もうしばらくこの状態でいたいのだが、カガリのマッサージも良いだろうとアスランは素直にフローリングに引いてあるやたらとふわふわとして触り心地の良い絨毯に俯せになる。
するとカガリは「よし!」と声をあげ、アスランの上へと乗る。
「痛かったら言えよ?指圧結構強いからさ。」
そう言われ、肩を押され・・・・・。アスランは一瞬悲鳴を上げるほどの痛さに見舞われた。
「・・ここ、気持ち良いか?」
「ん・・。」
ちょっとするとカガリはコツを得たらしく、丁度いい強さでマッサージをしてくれる。
肩だけでなく腰や、足もやってくれた。
「お前、肩より腰こってるんだな!珍しい・・。」
「そうみたいだな・・。」
最終的に腰を重点的にやって貰い、アスランは起きあがる。
こんな風に誰かとくつろいだことのないアスランからしてみれば、初めての事。
それがカガリとで何だか嬉しい。
「どうした?」
「・・・いや・・カガリはいいと思って。」
フッとアスランは笑みを零し、ガバリとカガリを今自分が寝転がっていたカーペットに押し倒す。
「え・・・・・。っ・・ん・・。」
突然のキスにカガリは一瞬呼吸を乱すが、直ぐに持ち直し、アスランからの熱烈なキスに答える。
それに、アスランの気分が一気に高まり手を服の上から胸を触った。
「・・・、あ、アスラン??」
思った以上にあって、柔らかい胸。
掴むとカガリから「待ってくれ・・っ・・。」と弱々しい声が上がる。
「・・・触るだけ。」
「・・え・・けど・・・恥ずかしい・・。」
弱ったように俯き、それでも必死に手を拒もうとアスランの手首を必死で押し返すカガリに、アスランは指に力を入れた。
拒むなと、それに・・相手にこの気持ちよさを知って貰い、共有したいとアスランは思う。
顔が変わったアスランに、カガリは身を強ばらせ何か恐いものを見るような目でアスランを見た。
「・・・。」
征服感がアスランを包む。・・今のカガリの末路を握るのは自分だと、そう好きな人の心を自分が占拠できた優越感がある。だが・・・。
「・・・・・・・・・・まだ・・駄目なのか?」
またもや、自分ばかりが望み、カガリに望まれない事が悲しい。
それに、二人で望んだ事じゃないと何の意味もないから・・。
分かってはいるもののその手を離すのに時間が掛かった。
押し倒したい。
恥ずかしがって、嫌がるカガリをねじ伏せたいと、そう・・強く望む心が存在していた。
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アスカガ!!ミーアごめん・・・(謝)!ミーアも報われるよう努力したいです・・!!