好きだなんて、小学生になる前の子供でも知っている言葉で、
誰にだって少なくとも一度や二度は経験をしている想い。
「ほんと、どうしちゃったんですか?」
「え?・・何がだ?」
気持ちが悪いほど人当たりの良くなったアスランに・・タゴスタは思い切って疑問をぶつける。
おかしい。何かおかしくなっている・・と、良いことのハズなのに、突然すぎる変化についていけない。
「なんか・・人が違うって言うか・・。」
「そうか?・・そんな変わらない気がするけど・・。」
明らかに自分の質問に対する答え方が違う。
ちょっと前まで「ああ。」とか「分かった。」とか・・最低限度の事しか言わなかったのに、今では優しい物言いでしかも長文で返事を返してきて居るではないか!!
ちょっぴり嬉しいような、何か複雑なような・・。
そんな心境にタゴスタは大きな溜息を付いた。
そう言えば、キラにも昨日電話で「ものの捉え方、肯定的になったね。どうしたの?」と逆に心配されたような気がするが・・。そんなに変わっただろうか?
ぼんやりと空で輝く太陽を見つめる。
あぁ、と一つ納得する。
「・・・太陽が出たから・・かな?」
そう、とてもよく似ている髪の色を思い出しながらアスランは楽しそうに少し笑った。
爽やかを通り越し、不思議空間に突入しつつあるアスランに、タゴスタは再び頭を捻る。
アスランは恋すると人は変わるって本当なんだと、とても気分良くテレビ局までの車の中を楽しんでいた。
「なんかさ~、嬢ちゃん。良い事あった?」
「え?」
お店を開ける直前、おっさんにそう言われ、カガリは少し顔を赤らめた。
馬鹿みたいだが、昨日アスランといられて心が浮かれている。
それに、今日もこの仕事が終わればアスランにあえるのだと思うと何処か顔がにやけてしまう。
「少し・・な?」
「お?春か??いいなぁー嬢ちゃんばっかり。」
そう笑うおっさんだって多くの女優から目を付けられているのをカガリは何となく分かっていた。
だが、おっさんは営業は営業と割り切っているため、発展することはなさそうに見える。
そんな事をぼんやりと思っていると営業時間になり、カガリはいつものように接客を始めた。
「・・・。」
ミーアは扱く機嫌が悪かった。
いや、機嫌が悪いのは後から付いてきたオマケのようなもので、実際の問題は他にある。
今日は・・そんな問題の重要人物に会いに来た。
”酒屋の看板娘”と表されるその子に。
宣戦布告するつもりはないが・・アスランが好きになる人に興味があった。
そして、絶対に釣り合わないと言う自信もある。
眉目秀麗なのに、それを吹き飛ばすようなひねくれた性格。
そんなアスランを受け止められるのは自分だけだと、ミーアは自負していた。
「いらっしゃいませ!」
からりと音を立てて入れば、早速お目当ての人に挨拶をされた・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「・・・・か、カガリ?」
「?、あ!ミーア!!」
思いがけず、ミーアはあんぐりし・・・。カガリは「どうしたんだ?」と首を傾げた。
++++++
更新遅れてすいません;;ミーアとカガリ再び!です♪
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