初恋は二度目 第二十三話

久々の初恋は二度目！

「はいお疲れさまー！ザラ君このあとインタビューもお願いします！」
そう撮影現場に監督の声がなり、アスランは来ていたジャンパーを脱ぐ。
そういえば、この間取った映画が三夜連続で九時から十一時半までを独占、その最終話の次の日にいま取っている写真が掲載されるらしい。

ふーっと顔を上げれば、タゴスタやら関係者やらに囲まれ直ぐに別室に移りインタビュー。

これが終わって帰っても深夜の零時は軽すぎてしまうだろう。

ここのところこんな調子で・・忙しくてカガリにあえない。

せっかく良い雰囲気まで持って行けたのに・・会う回数が減ってしまってはやるもやらないもなく、ただ会いたい。
だが愛想を悪くするわけにも行かず、アスランはいつも通りの顔でインタビューに答えた。


結局それが終わってからテレビ局を出ると既に零時を回る。
はぁ・・と深い溜息を付くと後ろからガバッと抱き付かれた。

「・・・・・・・・・・ミーア。」

「ふふ、どうしたの？哀愁が漂ってたわよ？背中に。」

豊満な胸を背に押しつけられ、アスランはそういえばこの頃彼女を抱いていなかったと思い出す。
それだけではなくて、他の人からの申し出もやんわりと断っていた。

・・・当然カガリと一緒に過ごす為に。

「ね？久々に行きましょうよ？ね！」

今日はどうせカガリにはあえないだろうし・・行っても良いか。

「ああ。」
「ほんと？やった！」

嬉しそうに笑うミーアにアスランは何処か違和感を感じる。
いつもと調子が違う。

ミーアが？
俺が？

そんなの非を見るより明らかだ。

「アスラン？」
「・・・いや・・タゴスタに送らせる。」

丁度出てきたタゴスタにアスランはホテルに行くように指示をし、その地下の駐車場で降りホテルに入った。


「ねぇ、カガリ。合コン行かないってフレイから誘いがあるんだけど・・。」
「・・・え？」

花の大学生、当然そういう事も多々ある。

ミリィとフレイとカガリは違う大学だが高校時代良き共だった。

大体・・住んでる場所が若干遠い。

「何かね、良玉そろえる！って言っちゃったんだって。・・まったく相変わらず高飛車というか・・。」

電話越しのミリィも多少呆れ気味で・・でも、フレイが言い出したら聞かないこともよく分かっていた。

「あの・・悪い、私彼氏出来たんだ・・。」

だが・・アスランがいるのに行くわけにはいかない。
そうカガリは思う。

だって、前CMに出たとき・・アイツ凄く恐かったし・・。
第一自分の道徳に反している。

「え！そうなの？良かったわね～。フレイには私から言っておくわ。」
「ありがとう、ミリィ。」
「でもフレイったらCMに出た新人女優そっくりな子連れてくるって言っちゃったって言ってたわ。まぁ確認もなしに話進めたフレイが悪いけどね。」
「へぇ・・CM。」

あれの事だろうか・・？とカガリは考えるが間違いない。
そっくり程度ですんで良かったとカガリは心から安心した。

「じゃ、またね！」
「ああ！」

そう言って受話器を置く。

・・・アスラン・・結構会ってないよな・・？

指で数えると四日。・・・たった四日。されど四日。

付き合い始めてから早三週間ほど経つが・・これほどまでにあえなかった日はないかもしれない。

「・・・でも仕事・・だもんな。仕方ないか・・。」

切なげに息を吐き、カガリは自分のベットへと横になった。




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アスカガです。次回アスランとミーアの絡みが結構あると予想しています。